「Evidence-based management」「Evidence-based coaching」というフレーズを立て続けに二つの領域で目にすることがあったので、ここにまとめておこうと思う。
Evidence(エビデンス)=「証拠・裏付け」。
つまり「Evidence-basedほにゃらら」というフレーズが使われるときは、提示されているメッセージの背景には研究で証明されたとされる根拠(evidence)が存在する、という意味が含まれる。
<aside> <img src="/icons/cafe_brown.svg" alt="/icons/cafe_brown.svg" width="40px" /> 例えば「妊婦はカフェインの入った飲み物は飲んじゃダメ」という意見は特にevidenceが引用されていない。
一方で、「2021年9月のペンシルバニア大学とNational Institutes of Healthが発表した研究結果によると、1日200mgより少ない量のカフェイン飲料だったら飲み続けても大丈夫らしいよ」と意見はevidence-basedの意見となる。
*もちろん「妊婦がカフェインの入った飲み物を飲むとこういう影響が起きるという研究結果がある」とevidenceを使った別の意見を言う人が出てくることももちろんあって、そんな感じでevidence-basedの様々な意見をもとに議論が起きることだってある(つまりevidenceがあるからといって唯一の真実であるということではない)。
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コロナワクチンを取り巻く論争を見てもわかる通り
などによって色々情報操作することができてしまうのが今の世の中である。これが引用元の情報源が発信者や受け手の母国語じゃなかったりすると、さらにバイアスの余地が大きくなる。情報を受け取る側のリテラシーもそうだし、自身のバイアスに対する無自覚さもあったりで(「この人・組織が発言しているのだからこういう意図があるに違いない」という思い込みもその一つだし、自分が信じていることを信じたいという確証バイアスもそう)とにかく情報を共有し、建設的に理解を皆で深めて行く、ということは難しい。